新規就農で失敗を防ぐには?就農地・年齢・家族構成のデータから考える就農計画の立て方
- ishikawa030
- 13 分前
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新規就農を考え始めると、多くの人は栽培する作物や収益性に目が向きます。しかし、経営を継続するためには、それと同じくらい「どこで始めるか」「誰と経営を支えるか」を具体的に考えることが重要です。
全国農業会議所の『新規就農者の就農実態に関する調査結果(令和6年度、令和7年3月公表)』を見ると、新規参入者と親元就農者では、就農地や家族構成、年齢などに明確な違いがあります。
これらは優劣ではなく、「経営設計の前提条件」が異なることを示しています。
就農地は「栽培適地」だけで決めない

新規参入者の就農地は、関東・東山が26.8%で最も多く、九州18.8%、東海10.5%が続きます。一方、親元就農者では東北26.4%、九州25.7%が中心となっています。
また、新規参入者の61.6%は、就農前と同じ地域ブロック内で就農しています。親元就農者でも57.3%が同様です。
この結果からは、多くの人が全国どこへでも移住しているわけではなく、生活圏や相談先、交通、家族との距離なども考慮して就農地を選んでいることがうかがえます。
一方で、なぜその地域を選んだかまでは、この調査だけでは分かりません。地域選択の理由を断定することはできません。
農家出身かどうかで前提条件は大きく変わる

新規参入者では84.1%が農家出身ではありません。一方、親元就農者では73.0%が農家出身です。
農地や施設、地域とのつながり、栽培経験など、スタート時点の条件は両者で異なる可能性があります。
ただし、この調査だけでは、実際にどの程度の設備や農地を利用できたのかまでは分かりません。そのため、「親元就農だから有利」「新規参入だから不利」と結論づけることはできません。
重要なのは、自分が利用できる資源を客観的に整理することです。
年齢や家族構成から分かること

新規参入者では30~39歳が44.8%、40~49歳が33.9%で、計算すると30~49歳が78.7%を占めます。
親元就農者では30~39歳が41.3%で最も多い一方、29歳以下も27.3%います。
年齢だけで経営の成功や失敗は判断できませんが、年代によって住宅ローンや教育費など、背負う生活コストが異なる可能性があります。設備投資や借入額を検討する際は、生活費も含めて資金計画を立てることが重要です。
家族がいることと、労働力が確保できることは同じではない
新規参入者の同居世帯員数は平均3.0人、親元就農者は3.9人です。
配偶者がいる割合は、新規参入者74.8%、親元就農者71.3%となっています。
しかし、配偶者がいる回答者だけを見ると、「配偶者も一緒に農業をしている」は新規参入者47.5%、親元就農者40.6%です。一方、「配偶者は他の仕事に従事している」は新規参入者30.2%、親元就農者37.5%となっています。
つまり、配偶者がいても、その全員を農業の労働力として見込めるわけではありません。
就農計画では、「家族がいる」という事実ではなく、「繁忙期に週何時間協力できるか」「誰がどの作業を担当するか」を具体的に整理する必要があります。
就農前に数値化しておきたい項目
失敗を防ぐためには、次の項目を就農前に数値で整理しておくことをおすすめします。
就農候補地ごとの住居費・生活費・通勤時間
利用できる農地や支援制度
本人と家族が確保できる週当たりの作業時間
繁忙期に必要な追加人員

初期投資額、借入額、毎月の返済額
毎月発生する固定費
自動化できる作業と、人が行う必要がある作業
これらを事前に整理しておくことで、「思ったより人手が必要だった」「家族が想定ほど手伝えなかった」といったリスクを減らしやすくなります。
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