農業を始めたら休めない?「自分しかできない作業」を減らす農場づくり

新規就農や異業種からの農業参入では、栽培技術や販売先、設備投資などに注目しがちです。
しかし、実際に農業経営を始めたあとに大きな問題になりやすいのが、日々の作業が特定の人に集中することです。
例えば、
・朝にハウスを開ける・決まった時間に灌水する・気温を確認して換気する・夕方に設備を止める・雨が降りそうなら現場を確認する
こうした作業を経営者や担当者本人が毎日行っていると、その人が休めません。
結果として、
「農場から離れられない」
「休日でも設備が気になる」
「新しい仕事をする時間がない」
という状態になってしまいます。
■人手不足だからといって、すぐに人を増やせばいいとは限らない
農作業が増えてくると、
「人を一人増やそう」
と考えるかもしれません。
しかし、人を雇えば当然ながら人件費が発生します。
さらに、採用すれば終わりではありません。
作業方法を教え、設備の操作を覚えてもらい、トラブル時の対応方法まで共有する必要があります。
特に農業では、
「この時間になったらこれをする」
「この気温なら窓を開ける」
「今日は雨だから灌水量を変える」
といった経験的な判断も多くなります。
そのため、人手不足への対策を考えるときには、単純に採用人数を増やすだけではなく、そもそも人がやらなくてもよい作業を減らせないかを考える必要があります。
■まずは「毎日繰り返している作業」を洗い出す
農作業の中には、人間の判断が必要な仕事もあれば、毎日ほぼ同じように繰り返している仕事もあります。
例えば、
・灌水設備のON・OFF・ポンプの操作・換気窓の開閉・設備の停止確認・現場へ行ってスイッチを押す
といった作業です。
こうした作業に毎日10分、20分とかかっていても、1回の負担が小さいため見過ごされがちです。
しかし、年間で考えると大きな時間になります。
毎日20分かかる作業なら、
20分 × 365日 = 約122時間
です。
毎日1時間なら年間365時間です。
まずは「人がやっている仕事」を一つずつ洗い出し、本当に人が現場で行う必要があるのかを確認することが重要です。
■「人にしかできない仕事」と「機械でもできる仕事」を分ける
例えば、作物を見て病害虫の兆候を確認したり、栽培状況から今後の管理方針を考えたりする仕事は、人の判断が重要です。
一方、
「決められた設備を動かす」
「遠くの圃場まで行ってスイッチを押す」
といった作業まで、必ず人間が現場で行う必要があるとは限りません。
農業の省力化では、
人を機械に置き換える
という考え方より、
人がやる必要のない仕事を機械に任せる
と考えた方が現実的です。
そうすれば、農業者は栽培判断や販売、経営改善など、より重要な仕事に時間を使えるようになります。
■灌水のためだけに現場へ行っていないか
代表的なのが灌水です。
灌水そのものに必要な時間は短くても、
圃場まで移動する↓設備を確認する↓バルブやポンプを操作する↓終了後に確認する↓戻る
という流れになると、実際にはかなりの時間を使います。
こうした設備を遠隔操作できれば、「スイッチを押すためだけの移動」を減らせます。
GREEN OFFSHOREの「GO SWITCH」は、農業設備をスマートフォンなどから遠隔操作するためのシステムです。
既存設備への後付けを前提としているため、すでに使用している灌水設備などを活用しながら遠隔化を検討できます。
■換気窓の開閉も属人化しやすい作業
施設園芸では、側窓の開閉も毎日発生する作業の一つです。
「朝はこの人が開ける」
「夕方はこの人が閉める」
という運用では、その担当者が休む場合に別の人へ作業を引き継がなければなりません。
さらに複数棟を管理するようになると、移動と開閉だけでも負担が増えます。
GREEN OFFSHOREでは、側窓開閉に対応した「GO SWITCH+(側窓モデル)」を提供しています。
GO SWITCH+(側窓モデル)https://www.greenoffshore.jp/goswitch2
換気作業を遠隔化することで、「担当者が現場にいなければ設備を動かせない」という状態を減らすことができます。
■農業参入時から「人を増やさなくても拡大できるか」を考える
異業種から農業へ参入する場合、最初の10aや20aだけを見て人員計画を立てるのは危険です。
事業が順調に成長して、
10a↓20a↓30a
と栽培面積が増えたときに、作業量もそのまま3倍になる仕組みでは、人員も増やし続ける必要があります。
そのため、農業参入の段階から、
「面積が増えても増えない仕事は何か」
を考えておくことが重要です。
例えば設備を遠隔操作できれば、圃場面積が増えても「操作のために移動する時間」を一定程度抑えられる可能性があります。
農場を大きくする前に、規模を拡大しても破綻しにくい運営方法を作っておくという考え方です。
■新規就農者こそ「自分一人で全部やる」を前提にしない
新規就農者の場合、経営開始直後は自分自身がほとんどの作業を担当することも少なくありません。
だからこそ、
「自分が頑張れば何とかなる」
という状態を長期間続けるのは危険です。
栽培、収穫、出荷、営業、経理、資材発注、設備管理。
農業経営者には多くの仕事があります。
その中で、毎日同じ設備操作まで経営者本人が抱えてしまうと、本来取り組むべき経営の仕事に時間を使えなくなります。
最初からすべてを自動化する必要はありません。
まずは、
「毎日必ず発生している単純作業」
から減らしていくことが現実的です。
■目指すのは「人がいらない農業」ではなく「人が重要な仕事に集中できる農業」
スマート農業や自動化という言葉から、「人を減らすための技術」という印象を持つこともあります。
しかし、本来重要なのは、人をなくすことではありません。
人にしかできない仕事へ時間を使えるようにすることです。
作物を見る。
異変を判断する。
栽培方法を改善する。
顧客と話す。
販売戦略を考える。
こうした仕事に時間を使うために、単純な設備操作や移動を減らしていく。
これが、小規模な農場や新規参入でも取り組みやすい農業DXの考え方です。
■GREEN OFFSHOREのスマート農業ソリューション
GREEN OFFSHOREでは、既存設備を活用しながら後付けしやすい農作業の遠隔化・自動化に取り組んでいます。
灌水設備などを遠隔操作できる「GO SWITCH」や、側窓の開閉に対応した「GO SWITCH+(側窓モデル)」など、必要な作業から段階的に遠隔化することができます。
GO SWITCH+(側窓モデル)https://www.greenoffshore.jp/goswitch2
また、天候を確認しながら農作業の判断を行うための「このあとてんき」も提供しています。
人手不足への対策を考える場合は、「あと何人採用するか」だけではなく、「今、人がやっている作業のうち、どこまで減らせるか」を一度整理してみることが重要です。
■無料資料|少人数で農場を運営するための農業自動化完全マニュアル
GREEN OFFSHOREでは、農業へ新規参入する法人や新規就農者向けに、農作業の遠隔化・自動化を検討するための資料をご用意しています。
「人を増やす前に省力化できる作業を知りたい」
「どの作業から自動化すればよいのか分からない」
「小規模な農場でも導入できる方法を知りたい」
という方は、設備導入を決める前の整理にご活用ください。


