GO SWITCH導入ガイド:失敗しない「自動灌水システム」を構築するために事前に確認すべき5つのこと
- GREEN OFFSHORE info チーム

- 12月8日
- 読了時間: 4分
「スマートフォンで遠隔から水やりができる」というGO SWITCHのメリットは魅力的ですが、実際に導入する際には「自分の圃場で使えるのか?」という具体的な疑問が生まれます。
高性能な自動灌水システムも、水・電源・電波という「3つのインフラ」が整っていなければ機能しません。本記事では、GO SWITCH導入前に必ず確認していただきたい、現場のインフラに関する5つのチェックポイントを解説します。

導入前の必須チェックポイント:水・電源・電波の5つの壁
GO SWITCH(自動灌水制御システム)は、既存の灌水設備に「頭脳」と「スイッチ」を後付けするソリューションです。導入を決定する前に、以下の項目を圃場図やメモに記録しておきましょう。
1. 【水の壁】必要なバルブの数と一次側の水圧は大丈夫ですか?
自動灌水を始める上で最も基礎となるのが「水」のインフラです。GO SWITCHは、バルブ単位でのON/OFF制御を行うため、現状の手動バルブの数を確認することが重要です。
チェック項目 | 確認すべきこと | 導入への影響 |
① 灌水バルブの数 | 圃場全体で同時にON/OFF制御したい区画(ゾーン)の数(例:A区画、B区画)を確認。GO SWITCHの制御盤1台で制御可能なバルブ数(電磁弁数)が決まります。 | 制御盤のサイズと必要台数が決まります。区画数が多ければ、必要な機器数が増えます。 |
② 一次側の水圧 | 水源が「畑かん(農業用水路)」か「井戸水の組み上げ」かを確認。特に井戸水の場合、ポンプ能力に対し、同時に開けるバルブの数(流量)が大きすぎないか注意が必要です。 | 水圧が低いと、複数のバルブを同時に開けた際に末端まで水が行き渡らず、水ムラの原因となります。 |
③ バルブの口径 | 現在使用しているバルブの口径(例:20mm、25mm)を確認します。GO SWITCHが制御する電磁弁は、この口径に合わせて選定します。 | 口径が合わないと流量が確保できず、システムを構成できません。 |
2. 【電源の壁】圃場に安定した電源は来ていますか?
GO SWITCHの制御盤や電磁弁の作動、センサーデータの送信には安定した電源が必要です。
チェック項目 | 確認すべきこと | 導入への影響 |
④ 電源の有無と種類 | 制御盤を設置したい場所に家庭用100Vのコンセントが来ているかを確認します。電気が来ていない場合は、ソーラーパネルやバッテリー駆動のオプションを検討する必要があります。 | 電源確保のコストや、制御盤の設置場所が影響を受けます。 |
3. 【電波の壁】スマートフォンが繋がる環境ですか?
GO SWITCHの最大のメリットである「遠隔操作」は、インターネット接続(電波)があって初めて実現します。
チェック項目 | 確認すべきこと | 導入への影響 |
⑤ 携帯電波の受信状況 | 制御盤を設置する予定の場所で、スマートフォン(特にドコモの4G)が問題なく繋がるかを確認してください。 | ドコモの4Gであれば、多くの地域で問題なく動作しますが、山間部や地下など、電波が届きにくい場所では、外部アンテナの設置や通信キャリアの変更を検討する必要があります。 |
Tips:多くの遠隔制御システムは、潅水を実行する時に潅水用の制御盤を介してバルブの制御を行います。しかし、GO SWITCHはここが違います。
GO SWITCHの革新的な特徴
特徴 | 他社システムとの違い | 導入農家が得られるメリット |
灌水バルブの直接制御 | 複雑な機能を持つ専用の灌水制御盤(コンピューター)が不要です。GO SWITCH本体が、バルブへのON/OFFの信号を直接制御します。 | 【導入コストの大幅削減】 大型制御盤の費用(数十万〜数百万円)が不要になるため、他社の遠隔制御システムと比較して導入コストが劇的に安くなります。 |
シンプル設計 | 機能を灌水や窓開閉制御に特化させ、ムダな配線を徹底的に排除しています。 | 【故障リスクの低減】 機器構成がシンプルになるため、故障のリスクが下がり、農家さんご自身でのメンテナンスも容易になります。 |
結論:導入の不安を解消するための次のステップ
GO SWITCHの導入は、複雑な設備投資ではなく、既存のインフラ状況の整理から始まります。上記5つのチェックポイントをクリアすることで、導入の不安を解消し、スムーズに自動灌水システムを構築できます。
「水・電源・電波」という基本的なインフラさえ整っていれば、あとはシステムが「日射量予測」やスケジュールに基づいた最適な灌水制御を行い、あなたのルーティンワークを自動化します。
▼ 導入に関するご質問や、具体的なご相談はこちらからどうぞ


