【活動報告】水稲育苗ハウスの「手作業の限界」に挑む!Local Innovation Challenge Hokkaido 成果発表と今後の展望
- GREEN OFFSHORE info チーム

- 5 日前
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導入:北の大地で直面した「米作り」の隠れた重労働
弊社はこの度、北海道の地域課題解決プロジェクトである「Local Innovation Challenge Hokkaido」に参加し、先日(2026/2/24)その成果発表を行いました。
普段、私たちはトマトやイチゴなどの「施設野菜」の環境制御に携わることが多いのですが、今回挑んだテーマは日本の主食である「水稲(お米)の育苗」です。 北の大地でのヒアリングと実証準備を通じて見えてきた、水稲農家さんが抱える切実な課題と、私たちの「GO SWITCH」がどう貢献できるのかについてお話しします。
1. 10月:北海道視察で知った「温度管理」という名の重労働
プロジェクトの始まりは昨年10月下旬。実際に北海道の圃場を見学するとともに、現地の農業試験場などの機関とディスカッションを行いました。
そこで痛感したのが、水稲育苗における温度管理の難しさと、手作業の限界です。 美味しいお米を作るためには、丈夫な苗を育てる「育苗(いくびょう)」のプロセスが極めて重要であり、その要となるのがハウス内の徹底した温度管理です。 しかし驚くべきことに、その温度管理のための「窓の開閉」は、現在もほぼ手作業で行われているのが実態でした。
広大な敷地に建ち並ぶ複数の育苗ハウス。春先の変わりやすい天候の中、「少し日が差してきたから開ける」「風が冷たいから閉める」といった作業を人力で繰り返すのは、想像を絶する労力です。結果として、どうしても管理が行き届かず、苗の品質にムラが出てしまう(最悪の場合、高温障害で苗が焼けてしまう)という大きな課題が潜んでいました。
10~2月:浜松の圃場で「モーター増設盤」の動作テスト
「この手作業による窓開閉の呪縛から、農家さんを解放できないか?」 これが今回の私たちのミッションになりました。
水稲の育苗ハウスは、野菜のハウスと比べて簡易的な構造であることが多く、高額で重厚な環境制御システムは経済的にマッチしません。そこで私たちは、既存の設備に後付けできるアセットライトな仕組みを構想しました。
また育苗ハウスは同じ場所にまとまっていくつか経っているパターンが多いです。私たちのGO SWITCHは単棟のハウスを制御できますが、これらのハウスをまとめて制御する、という事がテーマとして挙げられます。
2月までに、私たちが拠点を置く浜松市の実証圃場において、新たに製作した「モーター増設盤」を用いた動作確認テストを実施しました。 これは、ハウス内の「温度」をセンサーで検知し、設定した温度に合わせて自動でモーターを駆動させ、側窓を開閉させるというシンプルな仕組みです。「GO SWITCH」の技術を応用し、低コストかつ確実に動作するシステムの構築に成功しました。
これまでは単棟のビニールハウスの二つのモーターをGO SWITCH+で窓開閉をしていますが、今回は複数のビニールハウスに対して同時にモーターを制御します。

3. 4月以降:旭川市での実証実験がスタート!
浜松でのテストを経て、いよいよ本番です。 4月以降、北海道旭川市の実証圃場にて、このシステムの本格的な実証実験を開始します。
二棟のビニールハウスを一台のGO SWITCH+で制御を行う予定です。
厳しい寒さから春へと向かう北海道のダイナミックな気候変動の中で、私たちが開発した「温度による自動窓開閉システム」がどこまで水稲育苗の役に立てるのか。 単に「窓の開け閉めが楽になった」という省力化だけでなく、精緻な温度管理によって「苗の品質が向上し、最終的なお米の収量や品質にどう影響するのか」という点まで、しっかりとデータを検証していく予定です。
まとめ:すべての農業に「ちょうどいい自動化」を
水稲育苗の現場は、まさに「時間と労力との戦い」でした。 しかし、高価なシステムを導入しなくても、私たちが提供するような「後付けできるシンプルな自動化」で、その重労働は確実に減らすことができます。
北海道での実証実験の様子や結果については、今後もこのブログで随時ご報告していきます。 「ウチの育苗ハウスも自動化できないかな?」と気になった水稲農家の皆様、ぜひ今後の展開にご期待ください!
